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マーケット状況と今後の見通し【2023年7月】

S&P500日足

こんにちは、cohamizuです。

7月は、S&P500は前半は軟調な展開を予想します。

一方でソフトランディングを期待して上昇し続けた短期金利は、実体経済が伴わず高位の金利水準を維持することができず急落しGOLD・SILVERが反騰するでしょう。

したがってPFは、このブログでもメインの投資先として紹介している「NVDA(エヌビディア)」を残し、貴金属の構成比を大幅に増やす局面です。

S&P500の6月騰落率は、8.56%と非常に堅調でした。

この主因は、投機筋の空前の規模の空売りポジションが損失に耐えかねて損切り(買い戻し)したためです。

ただこの大損して泣く泣く損切りしたショートポジションもだいぶ少なくなっており、以前に比べて燃やすべき燃料が少なくなっています。

S&P500投機筋ポジション
引用:investing

飛び上がったロケットの燃料がなくなれば落下するのと同じで、燃やすべき燃料が少なくなったS&P500も一旦上昇トレンドラインまで調整するリスクがあります。

Fear and Greed指数も極度の貪欲を示す

Fear & Greed Indexは、株式市場の行動の何らかの側面を測定する7つの異なる指標をまとめたもので市場の過熱感を示しています。

Fear & Greed Index
引用:Fear & Greed Index

新規投資する場合は、リスク回避でFear(恐怖)方向に振れている時を狙うべきです。

直近なら2月~3月、昨年なら9月~10月にかけてFear & Greed Indexは「EXTREME Fear(極度の恐怖)」に振れており、このときが投資の好機であったことは云うまでもないと思います。

現状は、逆の「EXTREME Greed(極度の貪欲)」に振れており、過熱感を示しています。

したがって新規投資はあまり効果が望めません。

十分調整するまでじっくり待つべきです。

イールドカーブは政策金利が維持できないことを示す。

金利は非常に重要でこのベースの上に株式市場・不動産市場がのっており、債券市場が安定しないとファンディング(資金調達)の面で齟齬が生じるため金利は要チェックです。

よく利上げ・利下げなどで話題になっているのは、FFレート(オーバーナイト金利)のことで、この記事で触れているのは米2年国債利回り・10年国債利回りのことです。

一口に金利といっても米2年国債利回りなら政策金利の見通しを示し、10年国債利回りなら経済見通しを示しています。

3Dイールドカーブ

これらの各償還年数の利回りをつなぐイールドカーブの傾きを3Dで見ることで現状の投資環境を知ることができます。

後述しますが、現状は手前側がめくれ上がりすぎており、実体経済がついていけないことを示しており、高位のFFレートを維持できず急落するリスクがあります。

この3Dイールドカーブが手前から奥に向かってなだらかに上昇している場合は問題ありませんが、この傾斜が急速になくなっていく過程は投資に向いていません。
それは中央銀行が景気の過熱を抑え込むため連続利上げし、その利上げにより経済見通しを示す長期利回りが低下もしくは鈍化することを示すからです。

それは長短金利差といって2年国債利回りと10年国債利回りの差で見ることができます。

長短金利差

2021年11月あたりから急速に縮小を続けて(レバナス勢が元気だったのがこのあたりでしたね)、その間株式市場もかなり厳しい局面を迎えていました。

すでに長短金利差はマイナス圏で推移していますが、本来この状態は異常で利上げがいきすぎていることを示しています。

利上げ・利下げは、FOMCで実体経済から数ヶ月遅れて出てくる経済指標を根拠に金融政策を決定している以上、実体経済から乖離する場面があることは避けられないことです。

しかしFFレートを無限に引き上げることはもちろん不可能で、実体経済がついていかず高位の政策金利が維持できなくなる場面が必ず到来します。

それはとりも直さず、景気後退するフェーズのときで、前回では3月初旬にクレディ・スイスや米地銀が次々破綻する騒ぎがあり、長短金利差が急速に縮小しています。

このように実体経済から離れた政策金利は、短期で人のお金を借りて長期債で運用してサヤを取るような金融事業にとって非常に不利です。

そのため3月のときのように破綻リスクを引き起こしますことが多く、利上げどころか利下げに舵を切るキッカケになります。

すでに長短金利差は前回急落した水準まで達しているため、遠からず2年国債利回りが急落し長短金利差が急速に縮小する可能性が高いです。

その場合は、シンプルに株価指数が調整、ドル円が急落し、貴金属が上昇するでしょう。

7月の投資戦略

以上を踏まえて、7月は6月の延長線上ではないと考えています。
  • 株価指数を押し上げるショートポジションの急減少
  • 投資家のセンチメントが過熱気味
  • 実体経済がついていけない政策金利(米2年国債利回り)
つまり、株式投資は利益確定などでキャッシュポジションを高位に保つ時期です。

むしろ積極的にそうすることで、株価調整による押し目買いのチャンスを逃さない資産運用ができると思います。

アノマリーでも大統領選挙前年の7月~9月のパフォーマンスは、年初来からのハイパフォーマンスにくらべて冴えないものになる傾向です。

大統領選挙前年S&P500平均騰落率

できれば例年S&P500が軟調な8月~9月の調整期に向けて、十分下落して割安になった状態で狙った銘柄を買うべきでしょう。

具体的には、AIバブルの中心的な存在である「NVDA(エヌビディア)」、半導体製造装置メーカーである「8035:東京エレクトロン」などはこれからの成長が大いに見込めます。
短期金利の急落に対する戦略としては、GOLD(金)・SILVER(銀)などの貴金属への投資が3月~4月の局面と同じく投資パフォーマンスを向上させる戦略になります。

FEDが利下げに追い込まれるまでになれば、SILVER(銀)は間違いなく爆騰します。

SILVER日足
SILVER日足

貴金属のトレードを日頃している身としては、貴金属の値動きから6/30で間違いなく大底をつけたと確信しています。
また金利が急低下する局面では、実質金利も低下するためドル円は下落します。

インデックス投資などで全世界株式などの海外資産が多い方は、ドル円ショートを執行することで円高リスクに対する為替ヘッジと為替差益の両方を得ることができるでしょう。

ドル円日足
ドル円日足

ドルは、金利を引き上げることで無理やり価値を保っている状態で、金利の優位面が剥がされると大きく減価することは間違いありません。

また日本としても145円以上の円安に対しては為替介入が想定でき、神田暴威の動向から目が離せない日々が続くでしょう。

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