こんにちは、cohamizuです。
2023年2月17日、アメリカの国債金利がスパイクハイをつけて下落し始めた状況を確認して、ハイテク株への投資妙味が出てきたと判断しています。
IT業界で今話題なのは、対話型AI「Chat GPT」ですが、このムーブメントに乗る銘柄としてエヌビディア(NVDA)への投資を決定しました。
エヌビディア(NVDA)は、グラフィック半導体(GPU)やAIなどの先進的な技術を提供しているアメリカの半導体メーカーです。
上場している市場は、世界最大の新興企業市場NASDAQで、時価総額では2022年末で第9位(8位はバークシャー・ハサウェイ、10位は台湾のTSMC:Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)と非常な大型銘柄です。
AIがこなす複雑なタスクをこなすグラフィック半導体で支配的な位置にいるエヌビディアは、対話型AI「Chat GPT」のムーブメントで一番に選好すべき銘柄です。
エヌビディア(NVDA)の株価は、2020年1月3日に59.02 USDに過ぎませんでしたが、2021年11月19日には329.85 USDにまで5.59倍も急上昇しました。
その後、高進するインフレを抑制するためにFEDが急ピッチの利上げと量的引き締めを開始すると他のハイテク株と同じく下落し2022年10月14日には112.27 USDまで66%も下落しています。
この値動きからもわかるように成長株に属するため上昇力もありますが、下げ始めると損失は限りなくあるという点とPER(株価収益率)が現在の状態でも54.7倍とかなり割高であり注意が必要だと思います。
その値動きからもFEDの金融政策に大きく影響を受けるため、今後もイールドカーブなど金利への監視は怠らないようにしなければなりません。
アメリカの中央銀行にあたるFEDがインフレを抑制するために行っている金融政策が失敗に終われば(当方は失敗すると見ているが)、急速上昇どころか急落しますのでリスクは高いと考えてください。
「Chat GPT」の登場によるGoogleの凋落という環境変化
2月に入って対話型AI「Chat GPT」がツイッターなどでも話題になっています。
実際これが搭載されたBingのチャットを使ってみて、過去の出来事や証拠がある事柄についてはかなり正確な答えを返しており、これまで人々が情報を得るために使っていたGoogle検索にとっては脅威であることは間違いないでしょう。
当方のようにブログなどのメディアを運営している人間にとっては、実はかなり前からGoogle検索は答えが得られない無用の長物に成り下がっていることはよく知られています。
Googleが権威性などを重視した検索エンジンの順位付けを行った結果、上位に中身のない公式サイトばかりが並ぶようになって3年は経過しています。
これでは必要な答えが得られないため、実用的な知識を得たい人はツイッターなどで詳しい人をフォローし彼らが運用しているブログやnoteなどで必要な知識を得るようになっています。
つまりGoogle検索は信用を失っているのですが、この実態をGoogleは検索エンジンで支配的な地位を占めた驕りからか自己革新が止まった結果、対話型AIへの適用ができなかったのだと推測できます。
戦前の旧日本海軍は、日露戦争で得た教訓に過剰に適応し巨大戦艦「大和・武蔵」を建造しましたが、航空機の進化によって活躍することなく沈んだという故事は有名です。
これから習えば、環境への過剰適応は変化への対応を遅らせ組織を死に至らしめる可能性があります。
Googleは、キーワード検索という環境に適応し過ぎたツケを払う時が来たと思います。
では、この「Chat GPT」の登場により、Googleが没落するのは分かったとして、今後はどんな銘柄が注目されるでしょうか?
Microsoft(MSFT)
対話型AI「Chat GPT」を開発したOpenAIに1兆円も投資し提携をしたMicrosoft(ティッカーシンボル:MSFT)は、真っ先に投資先として思いつく銘柄でしょう。
実際に検索エンジン「Bing」にいち早く「Chat GPT」を搭載し、Office製品で他を圧倒するMicrosoftはGoogleが奪ってきたかなりの市場を奪還することは間違いないはずです。
しかし、ゴールドラッシュ時に実際に儲かったのは、掘る人たちにスコップを売った商人であったという事実から対話型AIの競争で誰が得をするのか考えれば答えは明らかだと思います。
それは自転車にはシマノ製のブレーキや変速機が欠かせないのと同じく、AIの競争ではGPUの開発元であるエヌビディアが欠かせない存在だからです。
エヌビディア(NVDA)
AIが行う複雑なタスクを支えるGPUで支配的な存在なのは、エヌビディア(ティッカーシンボル:NVDA)です。
すでに2020年~2021年にも強烈な上昇相場を演じているものの、すでに飽和状態になったIT業界の中でもこのGPUは成長の余地もあり、さらに「Chat GPT」の登場によりさらに成長の余地は拡がったと見るべきでしょう。
長期金利の状況
エヌビディア(NVDA)の株価は、環境の変化により上昇の余地が拡がってはいますが、一番影響力が大きいのはFEDの金融政策・・・つまり金利の動向に大きく影響を受けています。
したがって株価のチャートから投資判断を下す前に、アメリカの金利の状況を確認すべきだと思います。
金利では、米10年国債利回りが株式・商品価格とよく比較されています。
債券は利回りは、常に株式と綱引きをしており、投資家は債券で安定的な利回りを受け取るか、それともリスクがあっても高い利回りを期待して株式に投資するのか常に天秤に掛けているのです。
米10年国債利回り日足
2月に入って、雇用統計・CPI・小売売上など米国経済指標が思った以上に強く、経済の見通しを示す米10年国債利回りは上昇を続けてきました。
しかし、週末に直近の高値のブレイクに失敗し反落しており、これまでの強い経済指標を受けて金利上昇するシナリオから、私達が「知り得ない何か」が起こって、金利の上昇が腰折れしています。
そういった意味では、金利上昇による株価への逆風状況が解消されたのであれば、エヌビディアを始めとするハイテク株への妙味は出てきます。
エヌビディア(NVDA)の業績推移
エヌビディア(NVDA)の業績は、2020年→2021年と以前のトレンドを遥かに上回る業績を上げてきました。
単位:百万USD 1株利益・1株配当は1USD単位
ただ2022年に入ってから業績は、以下のようにかなり減速しており、2023年1月の決算は厳しい内容になるでしょう。
しかしそれは四半期ごとの決算ですでに推定できており、これからの株価上昇は「Chat GPT」の要因によりこれから大幅に改善する見込みで買われてくるでしょう。
エヌビディア2018.1~2022.1業績推移グラフ
会計年度2022年度の業績が急成長だっただけに、会計年度2023年度はちょっとした踊り場的な状況になると思います。
このエヌビディアの業績の踊り場はすでにチャートには織り込まれており、前述の通り最高値から66%下落したことで十分反映されていると思います。
エヌビディア週足チャート
すでに週足チャートでも、下落トレンドラインをブレイク(買いチャンス1回目)、直近高値のブレイク(買いチャンス2回目)、水平線に一度戻って再上昇するリターンムーブ(買いチャンス3回目)と重要なブレイクアウトは達成しているため「強い買い」局面です。
しかもこれまでハイテク株にとって重しだった米国債金利が反落し始めたことが、大きな支援材料になります。
つまり今回のエヌビディア(NVDA)の買いポジションは、外的環境の変化と金利の変化が要因でテクニカル分析は度外視したポジションとしています。
エヌビディア経営効率指標
ROE(自己資本利益率)=36.6%、ROA(総資本利益率)=22.1%と前回紹介した日本製鉄すらも圧倒する収益性です。
GPUで支配的な存在である以上は、この優位性が揺らぐことはなかなか無いと推定できます。
- ROE(自己資本利益率):36.6%
- ROA(総資本利益率):22.1%
エヌビディア投資指標
エヌビディア(NVDA)の投資指標は以下のとおりです。
- PER:58.8倍
- PBR:21.5倍
- EPS:3.89USD
- 配当利回り:0%
PERは株価収益率を指しますが成長株であるだけあって割高ともいえます。
ですが桁違いのムーブメントを捕捉せんとしている中で、どれだけの将来性を掴めるかは未知数なのでこの数値はしばらくは目をつぶるべきでしょう。
エヌビディアに投資する方法
エヌビディア(NVDA)への投資は、チャート上では3回の機会がありました。
基本的な売買のポイントは以上の3点ですが、どの株式にも通じる手法になります。
ただし何でもかんでも向いているわけではなく、以下の2つの条件は抑えておく必要があります。
- 環境の変化で投資先の企業が非常に有利になっていること
- 直近の企業業績がよく通期の見通しも過去最高になっていること
投資先の企業はファンドでもない限りたくさんは選べませんので、これ以上はない決算状況になっているところを選ぶことがリターンを高める必要最低限の条件です。
S&P500でも上半期最大の買い場を迎えた
実は同じ時期に、米国株式市場も上半期で最大の買い場を迎えていました。
S&P500は、2022年の年初から続いた下落トレンド上値抵抗線をブレイクしたあと、一旦2月のアノマリー通り調整が続き上昇トレンドラインまで下落していました。
押し目買いとしては、これ以上はないポイントです。
しかも直後にエヌビディアの決算発表があり、好決算の結果、アフターマーケットで前日比8%超の上昇を演じています。
これほどの押し目買いの好機はそう簡単にはこないと思います。
米国株を取引できる証券会社
米国株は1株から売買できますが、日本の証券会社で取り扱っているところは少数です。
その他には、
GMOクリック証券CFDならCFD取引による売買が可能で下落相場なら個別株でも空売りから入ることができます。
【まとめ】エヌビディア(NVDA)に投資する理由と投資方法
エヌビディア(NVDA)への投資は、非常に有利な投資だと考えています。
理由は、これまで検索エンジンで支配的であったがゆえに劣化が著しかったGoogle検索のシェアがBingに取って代わられる可能性が高いこと。
今後、検索エンジンが対話型AIを搭載していくにしても、AIの複雑なタスクをこなすにはGPUが重要であり開発元であるエヌビディアは一段と成長すると思います。
米国株の銘柄のリサーチに関しては、広瀬氏の「MarketHack流 世界一わかりやすい米国式投資の技法」が非常に役立つと思います。
実際の投資時に必要となるチャートに関しては、Trading Viewというツールでこの記事では紹介しており口座開設などなくても誰でも自由に使えます。
今後もこれまでの常識をくつがえす対話型AIのニュースには目が離せません。
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