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マーケット状況と今後の見通し【2023年6月】

S&P500

こんにちは、cohamizuです。

6月は、5月に引き続きS&P500は買いとします。

ようやくというか、しばらく上昇をレジストされてきた2月の高値圏をブレイクし、これまで少数の銘柄が引っ張ってきた相場から幅広い銘柄に買いが入って上昇してきています。

この上昇要因は、高水準の投機筋の空売りポジションです。

S&P500投機筋ネットポジション

なぜかというと、株式は現在の価格よりも高い水準で買う勢力がいるから上昇するのであってそれはズバリ空売りポジションが損切りで買い戻しを行う行動に他なりません。

FEDの2022年初頭から続く急ピッチの利上げで、暴落期待で空売りを続けた勢力は2022年10月あたりから増え始め、株価指数が上昇していくたびに増えています。

常識的には、運用期間が決まっているファンドなどがこういったポジションを取り続けることはありえないので、取り残された個人のポジションだと考えています。

ここまで増えると、暴落時を加速させるべき損切り注文が相対的に少ないため、下落は限定的である反面、上昇するための燃料には事欠かない状態になっています。

雇用統計は非農業部門雇用者変化増、失業率増

2023年6月2日に発表された雇用統計では、雇用者数変化は増、失業率は増とどちらとも取れる内容でした。

結果は以下のとおりです。

  • 非農業部門雇用者数変化 33.9万人/予想18万人/前回25.3万人
  • 失業率 3.7%/予想3.5%/前回3.4%
  • 平均時給(前年比) 4.3%/予想4.3%/前回4.4%
毎度のことですが、雇用統計は一番最後に変化する指標であり、これがFEDの目標とする数値まで低下するには足元の経済状況がかなり悪化し、失業者が増えなければ解決はしない状態です。

この数値だと確かに利下げに至るのは難しいですが、同時に利上げを主因とした銀行の相次ぐ破綻があり金融システムを人質に取られてしまっているので、追加利上げもできない状況になっています。

このフィラデルフィア連銀総裁の発言のみならず、市場もすでに金利上昇は読み込んでいません。

Fed Watch Tool

現状のところこれ程度の経済指標では、金利を引き上げるまでもなく、むしろ金利を引き上げることによる経済的ダメージのほうが大きいでしょう。

イールドカーブは短期金利が過剰に上昇、急落リスク(金価格上昇)に注意

雇用統計の結果で、金利が再び上昇してドル高・金価格下落・株価指数下落というリスクを警戒する向きもありますがその可能性は低いでしょう。

しかしイールドカーブは2月~3月のときと同じく手前側にめくれてます。

3Dイールドカーブ

手前側にめくれているのは、景気が鈍化する見込みであるため、米10年国債利回りが低下しているからで、相対的に政策金利の見通しを示す米2年国債利回りが上昇しすぎていることを示しています。

この場合、つい3月に生じた状況と同じく、米2年国債利回りは政策金利を維持できない見込みで急落する可能性が高いです。

ですので、雇用統計でGOLDは一旦は売られましたが、ショートするのではなく再び反発する押し目買い見通しを維持すべきだと考えています。

GOLD日足
GOLD日足

金利がドンドン上昇するリスクがないということは、S&P500にとっても追い風です。

したがって、雇用統計後に生じた金利上昇は月曜日の午前中までは継続する可能性はあるものの程なく反転し、6/1(木)のように金利低下・株価上昇・金価格上昇という値動きが今後も続く可能性が高いと考えています。

6月のS&P500は上昇予想!出遅れ銘柄を追加

というわけで、S&P500は2月の高値に引いた水平線付近でいったり来たりしていましたが、ようやくブレイクアウトしています。

さらに金利もドンドン上昇には形状に無理があり、短期金利の方から低下する可能性が高いです。

米国株はキャタピラー(CAT)

したがって株式に関しては強気を維持したいところですが、すでに今後最も成長が見込めるエヌビディアは上昇してしまったあとで妙味はありません。
しかし、6/2の値動きから今後も幅広く出遅れた銘柄を拾ってくる動きは加速すると考えています。

そのため前年同期比で営業利益が47%も増加したにも関わらず放置されてきたキャタピラー(ティッカーシンボル:CAT)をポジションメイクしました。

キャタピラー日足
キャタピラー日足

ちなみに株主のリターン指標であるキャタピラーのROEは、41.38%と非常に高いです。

5月で紹介した日本株では、ダイキン工業がその後14.7%も上昇しましたが、ROEは12.26%でしかありません(PERは31.3倍)。
そう考えると、まだPERが17倍程度であるキャタピラーはブレイクするとかなりの上昇幅を秘めていると考えられます。

【結論】マーケット状況と今後の見通し【2023年6月】

以上、結論としては株価指数がショートカバーで上昇する期待値が高い一方で、金利は引き上げられる可能性がFed Watchが示すように非常に低い状態です。

ですので週末の雇用統計の結果は一時的なもので、3Dイールドカーブが極端にめくれ上がった状態(米10年国債利回りの上昇を伴わない短期金利だけ上昇した状態)は、是正される可能性が高いと見ています。

そのため現状のエヌビディアのロングを維持した状態のまま、キャタピラーを追加するなど出遅れた銘柄を拾いつつ、貴金属のポジションも維持して金利低下に対応する計画です。

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